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いづれユーロは崩壊する

 今日も、緊急のレポートです。

 欧州の債務危機対策がまとまったことを好感する形で、リスク資産が買われています。
 
 しかし、騙されてはいけません。相変わらず、根本問題は何も解決されていません。

 ギリシャの第2時支援策がまとまってから、僅か3ヶ月程度でこの混乱です。混乱の度に、支援規模の拡大し沈静化を図っていますが、根本問題を解決しない限り、また、混乱するでしょう。その度に、支援規模は拡大、破綻した時はどうなるのでしょうか?世界恐慌の危機すら感じます。

 根本的な問題は2つ。

 1つ目は、ギリシャにしろ他の重債務国にしろ、債務や支出側の問題を解決するのではなく、収入側の問題を解決をしなければ、意味がないということです。
 産業の方は、それなりに儲かっているが、過去の債務の償還資金や利払いで、資金繰り問題があると言う状況なら、債務を削減すれば、再生できるでしょう。しかし、収入が支出を下回っていれば(あえて、支出が収入を上回っているとは書きません)、一時的に債務を削減したところで、また、赤字が積みあがっていきます。
 IMFというところは、企業と国家の再生を同じように考えているフシがありますが(支出をカットすれば再生できる)、企業と国家の再生は根本的に異なります。
 企業であれば、本業がそれなりに儲かっているのであれば、債務をカットしてもらえば、収入に見合うように、支出をカット(人員削減や給料カット)すればそれで、再生できるでしょう。
 しかし、国家は、そんなに簡単にはいきません。
 ギリシャは、他国やIMFの圧力もあり、公務員の削減と給料の削減を進めていますが、完全に実行できるかどうか不透明ですし、仮に実行できたとして、職を失った人たちはどうなるのでしょうか?街に溢れた失業者の面倒を誰がみるのでしょうか?
 企業であれば、解雇した後、解雇した職員の面倒を見る必要はありません。解雇された人は、次の職がみつかるまで、失業保険や生活保護で生活することになります。すなわち、企業を解雇された人の面倒は国が見てくれるので、収入に見合うように支出側を調整すれば再生できるでしょう。
 では、国の場合はどうでしょうか?
 公務員を解雇しても、結局、国が失業者の面倒をみるのであれば、その効果はいか程のものになるでしょう。
 国家は、国民に対して最低限の生活は保障しなければなりませんから、見かけの数値上、公務員給料を減らしたところで、社会保障給付など、他の項目の支出が増えてしまいます。
 すなわち国家においては、支出の側で帳尻を合わすにも限度があり、最終的には収入を増やすことを考えなければ、再生はありえないということです。

 2つ目の問題、それは、今日のテーマであるいづれユーロが崩壊するという理由でもありますし、ギリシャ等の債務国の収入が増えない原因でもあるのですが、一言でいえば、通貨は統合されているのに、財政は統合されていないと言うことです。この問題を解決しない限り、いづれユーロは崩壊します。
 通貨は1つなのに、財政は1つではないということは、よく新聞紙上に書かれているのですが、その意味するところを解説しているところは皆無と言っていいでしょう(書いている人も含め、ほとんどの方がわかっていないの実情だと思います。また、政策当局者はわかっていても怖くて書けません)。

 ドイツ(マルク)とイタリア(リラ)で説明しましょう。域外との貿易がわかり易いので貿易を例にとりましょう。
 統合当初の各通貨のユーロへの交換比率は適正だったとしましょう。
 例えば、ドイツ(1万マルク)、イタリア(10万リラ)で全く同じ車が売られていたとして、通貨が統合され、1マルク=1ユーロ、10リラ=1ユーロと決まったしましょう。

 通貨統合直後、この車は、市場では1万ユーロで売られています。

 この車を両国が日本で販売したとします。1ユーロ=100円とすると、日本市場では、ドイツの車もイタリアの車も100万円で売られています。また、この車の日本での販売総量は一定の100台で、当初は、ドイツ50台、イタリア50台の販売されており、この販売数量で、それぞれの国と日本との貿易は均衡していたとしましょう。
 通貨統合後、ドイツ人が勤勉に働き、労働生産性が向上。原価を1000ユーロ削減するのに成功したとします。そこで、ドイツの車は、日本での販売価格を1000ユーロ分値下げして90万円にしたとします。
 もともと同じ車ですから、値段が安くなったドイツの車が100台売れ、イタリアの車の販売量は0になります。
 貿易の方は、50台づつの販売で均衡していましたから、100台と0台になった場合、日本とドイツでは、ドイツの輸出超過。日本とイタリアでは、イタリアの輸入超過になります。
 もし、それぞれの国の通貨が独立しており、ドイツユーロとかイタリアユーロみたいなものがあれば、ドイツユーロは値上がり(例えば1ドイツユーロ=110円)、イタリアユーロは値下がり(例えば1イタリアユーロ=90円)したことでしょう。この為替レートの調整によって、最終的には日本での円建ての販売価格は同じになり、ドイツもイタリアも50台づつの販売に戻るでしょう(それぞれの国の利益率は異なります)。同じ車ですから、日本での販売価格が同じになるのは、ある意味当たり前のことです。
 しかし、悲しいことに通貨が統合されているので、為替レートによる調整メカニズムが働きません。日本とユーロ(ドイツ+イタリア)で見れば貿易に不均衡は生じていませんから、1ユーロ=100円のままで、ドイツは日本で90万円での販売を継続でき、ドイツの販売量が100、イタリアの販売量が0という状態が長期的にもまかり通ってしまいます。

 この例を、見ればわかるように、域内の国家が他国との貿易をする場合、為替レートの調整機能が効かないことにより域内で競争力のある国が一方的に勝ってしまいます。
 ユーロというシステム上、強い国はとことん強くなり、弱い国はとことん弱くなりますから、いくら債務を削減したところで、弱い国の収入は増えませんから、システムそのものを改善しない限り、弱い国が立ち直ることはできません。
 すなわち、均衡を保つための為替レート調整というスタビライザーを失った状態で暴走しているのがユーロなのです。
 
 では、均衡を保つためにどうすればいいかですが、

①為替レートで調整する=自発的もしくは、非自発的であろうが、弱い国はユーロを離脱することです。しかも、今は、これが最も現実的です。

②財政を統合して、強い国が、その国の実力よりも安い為替レートで得た利益分を、弱い国に再配分すること。なのですが、言うのは簡単ですが現実的には非常に難しい。
 域内、最強と言われるドイツですが、ドイツが得た利益の中には、ギリシャやイタリアと言った弱い国があるお陰で、相対的に安い為替レートで得た利益もあるので、ドイツが弱い国を支援するのは、理屈上は当然なのですが、ドイツ国民は、自分たちが稼いだものだと思っているでしょう。
 実現するまでには、相当な時間を要しますし、債務問題が表面化している状況では、困難でしょう。
 時間がかかればかかる程、弱い国の状況は更に悪化しますので、政治的にもより困難になるでしょう。

 今日、オランダ中銀の総裁が言及していますが、財政統合の前段階としてユーロ圏共同債が導入できるかどうかが最初のステップ。弱い国は、強い国の信用力も含めた状態で債券を発行できますから、調達金利が下がりますが、逆にドイツなどは調達金利は上昇します。
 為替レートの調整機能に比べれば、無いよりはマシといった程度ですが、方向性は高く評価できます。これが、まとまるようなら、崩壊の危機は弱まりますが、これですら、ドイツを説得するのは容易ではないと思います。

  政治家が、自分の在任中はユーロを崩壊させたくない程度の考えで延命策ばかり作成している状況では、ユーロの崩壊確率は、99.99%といったところでしょう。

 いづれにしても時間との勝負です。



 

 
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